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南京レクイエム 私の失われた時を求めて

¥770 税込

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1958年に大阪で生を受け、大学、就職、結婚、中国への転勤とさまざまな経験を経て、現在60代を存分に謳歌している著者・田中保成のエッセイ本。本書は単なるエッセイに留まらず、著者自身のルーツを辿る旅となっているのが面白い。そのルーツとなるのが、父方の祖父・田中米吉と母方の祖父・和田信蔵だ。そして、世界一の人口数を誇りアジア大陸の東に存在する中国(中華人民共和国)が重要なカギを握っている。なぜなら両者ともに、第二次世界大戦の戦地となる中国へと出兵したからだ。終戦から75年以上が経った令和時代、戦争経験者が少なくなってきたいま、彼らがどんな想いで中国戦線を生き抜いてきたのか? 戦後の日本が、人々が、復興と新時代をどのように築いてきたのかが綴られている。そして、ふたりの祖父が残した足跡を辿るため中国・南京へと向かった著者。今回で3度目となる一番の目的は、祖父・和田信蔵が収容されていた場所を探すことだった。現地へ向かう前に、歴史と学術系のジャーナリストである北京の友人から「南京は奥が深すぎるので心して行ってください」とアドバイスを受けた。その理由が読み進むにつれて、徐々に明らかになっていく。そして、ふたりの祖父の強烈なキャラクターが、読む者の心に焼き付き実際に逢ってみたいと思うようになるだろう。

目次
登場人物・時代背景
第一章/失われた時
第二章/南京の和田信蔵を探して
転載 和田信蔵著「保育雑草』から
第三章/南京の街
第四章/祖父田中米吉
   ・   
第五章/ふりさけみれば三笠の山、令和の時代
第六章/北京の街
『南京レクイエム 私の失われた時を求めて』に寄せて

判型 B40
頁数 203

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